フィリピンの不動産投資が活況な理由

最近、フィリピンは不動産投資が活況です。

理由としては、海外からのロングステイ移民の増加や今後の経済成長を見越した海外からの投資が増加しているからです。

以前は古い物件が多かったフィリピンも、マカティ等の都市部では大きなショッピングモールが立ち並び、タワーマンションが次々と建設されています。

治安が悪いというイメージが強いフィリピンですが、近時はかなり近代化してきていますので、最近フィリピンに行っていない方は是非一度フィリピンに行き、空気感を感じてみてください。

昔とは大きく違うことがきっと実感できると思います。

 

フィリピンの土地・不動産の登記制度について

フィリピンには不動産の登記制度があり、土地および建物のそれぞれが登記対象となります。フィリピンには日本の司法書士に該当する資格はなく、登記は不動産鑑定士が行うことになっています。

ただ、日本とは違い、フィリピンの不動産登記は2007年から整備され始めているため、登記されていない土地も相当数残っています。

こうした土地の場合、固定資産税の申告書が土地の所有権の証明となります。

そして、コンドミニアムの登記は、登記申請後、Land Registration AuthorityからCCT(Condominium Certificate of Title)というUnitごとのの権利証が発行されます。

ただし、あくまで所有権を取得できるのはコンドミニアム(建物)だけで、上記のCCTに土地の所有権は含まれません。あくまで土地については無期限の使用権といったものになります。

 

日本人のフィリピン不動産購入についての注意点

ただ、近隣のアジア諸国と同じく、フィリピンでは外国人名義で土地の購入ができません。

そのため、日本人の不動産投資はコンドミニアムが中心となっています。

物件のほか、土地の購入を行う場合は、現地のフィリピン人に名義を有してもらうということが多いようです。

一方で、フィリピンは日本と違い、名義保有者が勝手に不動産を売却したりするケースが少なくないです。

また、フィリピン現地のエージェントや現地での関係者の話や受け取った書類をうのみにして、不動産を真の所有者ではない人から購入してしまっており、不動産登記簿を調べてみたら自分の名義になっていなかったことがわかったということもよくあります。

特に、フィリピンでは、登記簿に配偶者の名前を記載する欄があるため、フィリピン人の妻や配偶者から共有にするから不動産を買って欲しいと言われ、共有のつもりで不動産を購入してだいぶん後になって不動産登記簿で自分の名前を確認したらフィリピン人の単独名義になっていたというトラブルがかなりあります。

このようなケースだと、騙されたといって単独名義にすることはほぼ不可能です。

そのため、フィリピンでの不動産取得の際の署名は慎重に行う必要があります。

日本人は出された書類に簡単にサインをしてしまうことが少なくありませんが、そのサインが命取りになることがあります。

また、フィリピンでは不動産投資詐欺事件にあい、裁判を起こしても多額の裁判費用や裁判のための時間が非常に長期にわたるため、裁判制度が十分に機能しない国です。

ですから、たとえ紹介であっても、フィリピンのエージェントや関係者の話や受け取った書類をうのみにせず、不動産登記簿を調査する等の方法で、重要かと思います。

 

フィリピンの不動産登記の必要書類

次に、フィリピンの不動産登記に必要な書類(※最低限のもですので、実際には書類が違うことがあります)について説明します。

一般に、フィリピンの不動産登記を行うには、次のような書類が必要です。

①ID

→売主と買主の身分証明書です。買主が日本人の場合、パスポートがIDとなります。

②Deeds of Absolute Sale (DOAS)

→売買契約書です。内容をよくチェックしましょう。

③Condominium Certificate of Title(CCT)

→これは、売主の所有権の権利証書です。所有者でない者から不動産を購入しても当然自分のものにはなりませんのでご注意ください。

 

④Tax Declaration

→これは、売主の納税申告書です。

 

⑤Certificate Authorizing Registration(CAR)

→これは、売主の税務署の権利移転許可証です。税金の滞納などがあると、売買ができないこともありますので、ご注意ください。

⑥Certificate of Management, Certificate of Non Tenancy

→これは、コンドミニアムの管理組合が未払いの管理費がないことの証明書です。

⑦Real Property Tax (RPT)

→売主の固定資産税支払い領収書です。フィリピンにも日本と同じく固定資産税はあります。

⑧Capital Gain Tax, Doc Stamp Tax, Transfer Tax, Registration Fee

→これは、取引に伴う税金の領収書です。納税後、捨ててしまう人がいるようですが、そのようなことがないようご注意ください。

 

フィリピンにおける土地・不動産の所有権の内容について

フィリピンでは、外国人や外国会社に土地の所有権はありません。土地の所有権はフィリピン人またはフィリピン資本が60%以上を所有する株式会社などに限定されています。

そのため、外国人は、土地を利用したい場合、リースするしかありません。

そして、土地のリースは投資目的かどうかにより、リース期間が異なります。

まず、外国人が投資目的のみに利用される土地をリースする場合、リース期間は最長50年で、更新期間は25年(※1回のみ更新可能)です。

一方、外国人が投資以外の利用目的で土地をリースする場合、リース期間が最長で25年、更新期間は25年(※1回のみ更新可能)です。

 

フィリピンの不動産登記簿の請求代行サービス

 

フィリピンの不動産登記簿(権利証)は2種類(CCTとTCT)あります。

コンドミニアムの登記簿謄本が必要な場合がCondominium Certificate of Title(CCT)で、土地の登記簿謄本が必要な場合がTransfer Certificate of Title(TCT)であると一般的にはお考えください。

そして、フィリピンの不動産登記簿については、次のような目的で使用されます。

1.フィリピン不動産を購入したい

2.フィリピンで不動産を購入したが、本当に自分の名義になっているのか、フィリピン人配偶者(恋人)の名義になっていないか調査したい

3.フィリピン在住の父が死亡したため、フィリピンのコンドミニアムの相続手続きをしたい 等

当事務所では、フィリピンの現地事務所と常時緊密に連絡を取り合っておりますので、最短でCCTとTCTの請求代行が可能です。

ご依頼が多い職業としては、不動産オーナーの方はもとより、相続人や弁護士、税理士、司法書士、行政書士等、士業の先生からのご依頼もあります。

フィリピン不動産の相続や所有権確認等でフィリピンの不動産登記簿(権利証)が必要な方は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

(フィリピンの不動産登記簿の請求代行サービス費用・税別

マニラ、マカティ等マニラ周辺地域の不動産登記簿請求代行:9万円

その他の地域の不動産登記簿請求代行:18万円